第29回はり師きゅう師国家試験(問題49〜54)臨床医学各論のざっくりとした解説付き
第29回はり師きゅう師国家試験(問題49~54)臨床医学各論
第29回はり師きゅう師国家試験(問題49〜54)をクイズ形式にしたものと一問一答(ざっくりとした解説付き)です。
クイズ形式(問題49〜54)
問題と解答一覧
【問題49】生後 3 か月の女児が乳児健康診査で股関節開排制限を指摘された。診察で 誤っているのはどれか。
1.大腿部の皮膚のしわを観察する。
2.開排位での大転子と坐骨結節間の距離を診る。
3.ラックマン徴候を診る。
4.超音波断層像を診る。
【解答・解説】3
3.ラックマン徴候を診る。→前十字靭帯損傷
【その他の選択肢】
1.大腿部の皮膚のしわを観察する。
2.開排位での大転子と坐骨結節間の距離を診る。(アリス徴候)
4.超音波断層像を診る。
【問題50】特発性側弯症について正しいのはどれか。
1.男性に多い。
2.前屈姿勢で左右の鎖骨の張り出しの差を診る。
3.コブ角は脊椎側面エックス線写真で測定する。
4.早期発見には学校健康診断が重要である。
【正解・解説】4
4.早期発見には学校健康診断が重要である。
【その他の選択肢】
1.女性に多い。
2.前屈姿勢で左右の肩・肩甲骨・ウエストラインの張り出しの差を診る。
3.コブ角は全脊椎エックス線写真で測定する。
【問題51】受傷直後の足関節捻挫に対する RICE 処置について最も適切なのはどれか。
1.ギプス包帯を行う。
2.湿布を患部に貼付する。
3.損傷靱帯部を圧迫する。
4.患肢は頭より高く上げる。
【解答・解説】3
RICE療法…Rest(安静)Ice(氷冷)Compression(圧迫)Elevation(挙上)
3.損傷靱帯部を圧迫する。
【その他の選択肢】
1.ギプス包帯を行う。→骨折ではないのでギプス包帯は不要
2.氷のう や アイスパックを患部に当てる。
4.患肢は心臓より高く上げる。
【問題52】デュシェンヌ型筋ジストロフィーについて正しいのはどれか。
1.女性に多い。
2.腓腹筋の仮性肥大がみられる。
3.血清 CK 値は正常である。
4.関節拘縮のため踵足になる。
【解答・解説】2
デュシェンヌ型キンジストロフィーは進行型筋ジストロフィーで
2.腓腹筋の仮性肥大がみられる。
【その他の選択肢】
1.女性に多い。→男女差はない
3.血清 CK 値は正常値の10倍である。
4.関節拘縮のため踵足になる。
※第22回 問題63 は選択肢3問が全く同じである類似問題
【問題53】筋萎縮性側索硬化症に特徴的なのはどれか。
1.膀胱直腸障害
2.褥 瘡
3.嚥下障害
4.眼球運動障害
【解答・解説】3
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は錘体路(上位運動ニューロン)、延髄運動核、脊髄前角細胞が変性し障害が出現する。延髄運動核の障害として舌咽神経(Ⅸ)に嚥下障害、迷走神経(Ⅹ)に轟音障害、舌下神経(Ⅻ)に舌萎縮・線維束性収縮が見られる。
3.嚥下障害
【その他の選択肢】
筋萎縮性側索硬化症(ALS)には出現しない4大陰性徴候
①膀胱直腸障害②感覚障害③眼球運動障害④褥 瘡(ジョクソウ)
1.膀胱直腸障害
2.褥 瘡
4.眼球運動障害
※第23回 問題58 は選択肢3問が全く同じである類似問題
【問題54】症状の階段状悪化がよくみられるのはどれか。
1.前頭側頭型認知症
2.レビー小体型認知症
3.血管性認知症
4.アルツハイマー型認知症
【解答・解説】3
3.血管性認知症
【その他の選択肢】
1.前頭側頭型認知症
2.レビー小体型認知症
4.アルツハイマー型認知症