沖縄県民離島体験プログラム「島あっちい」体験記【南大東島】
Shima-acchi,special tour for Okinawan☆Travel Information Minamidaitoujima-island (Okinawa’s remote-island). Please click translation function on the upper right side of the screen.
島あっちぃとは
たぶん、ごく一部の沖縄県民にしか知られていない離島観光・交流促進事業である「島あっちぃ」。
沖縄県は2017年から毎年、県民に沖縄県内の離島の魅力を知ってもらうために格安で様々な体験プログラムや地域の人との交流が楽しめるモニターツアーを実施しているのです。
自分が行きたいツアーに申し込みをしたら抽選日まで当選発表を待ちます。私はずっと星野洞に行ってみたいと思っていたので南大東島に応募し、みごとに当選しました。
島あっちぃの内容
島あっちぃは行く日も旅行工程も自分で選んで行く事ができますが、私が選んだのは「農業体験と大東すし作り」です。それぞれとても楽しかったです。
農業体験
2月に行ったのでダイトウカボチャは春カボチャとしてもうすぐ出荷を迎えます。そのダイトウカボチャのヘタについた汚れを取るお仕事のお手伝いをさせてもらいました。一緒に参加したメンバー全員が夢中になってやるぐらい結構面白かったです。ダイトウカボチャは一つの大きさが大人の顔よりも大きく中身もぎっしりつまっていて重いです。
作業しながら島のおばあ(おばあちゃん)たちは美味しいかぼちゃの見分け方を教えてくれました。ヘタが500円玉大で、茶色い部分がついているものが完熟している証拠で美味しいそうです。
離島の人はみなそうですが、南大東島の人もみな優しくて「作業はもういいからユンタク(おしゃべり)しよう」とダイトウカボチャを使った料理でもてなしてくれました(たぶん作業時間は一時間もしてないです)。ただ焼いただけのダイトウカボチャも甘くて美味しかったです。写真左下の羊羹(ようかん)もねっとりと甘かったです。
南大東島の名産は春と冬のカボチャ、早出しジャガイモ、青パパイヤと完熟パパイヤが中心です。他の離島でもパパイヤはよく見ますし、沖永良部島で早出しじゃがいもの出荷を見ましたが、カボチャはこの南大東島でしか見たことがありません。ダイトウカボチャとしてブランドが確立されているそうでかなりの高値で取引されます。「島あっちぃ」に参加したメンバーはこのダイトウカボチャも格安で購入することが出来ました。
このお世話になった農家さんのメイン作物はやはりサトウキビです。南大東島はかつては大東製糖(だいとうせいとう)一社が島を統治していました。現在もラム酒や製糖で有名です。サトウキビの栽培面積は耕地面積の9割を占めており、ほぼサトウキビ一色です。ひとつひとつの農家のサトウキビの栽培面積はかなり広く、小さな島でありながら北海道のような大型機械を導入しています。その為海外から農業研修に来る実習生も多く、私はこの旅行中にたくさんの外国人に会いました。
最初南大東島に着いたときに大きな赤いハーベスター(収穫機)が公道を走っているのをみてびっくりしたのですが、このダイトウカボチャでお世話になった農家さんは小さいながらもご自分でハーベスターをお持ちでした。
カボチャの作業はあまりできなかったけど南大東島ならではの農作業風景に触れることができました。
大東寿司(だいとうすし)と郷土料理作り
夕方からは大東寿司を中心に島の郷土料理を作っていきます。大東寿司はサワラ、マグロなど白身の淡泊な魚にみりんと醤油の甘辛いたれに漬けて食べます。シャリ(ご飯)に使うすし酢にも多めの砂糖を加えてあります。南大東島の海は荒れやすいので、捕れた魚を日持ちさせるためにみりんと醤油に漬けて保存する知恵からこの大東寿司は出来ています。(下写真は南大東島の冨士食堂で食べた大東寿司(写真左)と大東そば)
エプロンと三角巾を持参して、おばあたちに教えてもらいながらサワラを薄くカットして大東寿司をつくったり、なぜかピカタを作ったりしました。南大東島では数は少ないですが、トウモロコシも出荷しているそうで、これもすごく甘くて美味しかったです。
出来上がったお料理を囲んで地元の方とユンタクしながらいただきます。南大東島の特産であるラム酒も出してくれましたが、私はお腹いっぱいで残念ながらお酒までは手が回りませんでした。島のおばあたちはみんなカメカメ(食べろ食べろ)攻撃で、いつだってお腹いっぱいにしてあげたいと思ってくれる優しい人たちばかりです。
そのおばあたちが勧めてくれた食材の中に田芋(たいも)がありました。水田で作る里芋である田芋は沖縄本島の金武(きん)町が有名ですが、南大東島のお隣の島である北大東島でも有名だそうです。この郷土料理の中にもドゥルワカシー(田芋を煮た物)に近いものが入っていました。(上写真真ん中の銀紙に包まれた灰色のもの)。
空港でも水芋(=田芋)まんじゅうとして売られていたので南大東島の人にとっても身近な食べ物のようです。
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