縄文時代後期の洞穴☆中甫(なかふ)洞窟【沖永良部島】
Earthenware and Human bones were found in NakaFu-douketu Cave☆Travel Information Okinoerabujima-island (Remote-island near Okinawa). Please click translation function on the upper right side of the screen.
知名町久志検(ぐしけん)にある鍾乳洞で中甫(なかふ)洞穴(どうけつ)と呼ばれている場所があります。今からおよそ約6,000年前頃(縄文時代前期)に使用された土器が発見され、詳しい調査が入ったあとに人骨も発見されました。そこで現在は文化遺産として知名町指定文化財として保護されています。
この穴の中で爪型文土器や轟式(とどろきしき)土器が発見され、さらに、連点波状文(れんてんはじょうもん)土器という今までにない新発見もありました。また、当時の人が食べたと思われる動物の骨も発見されました。
洞穴の中に入ると薄暗く、目の前には酸化した鍾乳石だけがあり、自分がどこにいるのか一瞬分からなくなり、タイムスリップした感覚になりました。(下写真)
そして体の上に小石が置かれた右向きの横臥屈葬(おうがくっそう)された人骨も見つかりました。同じ沖永良部島の洞穴で発見された遺体でも昇竜洞で発見されたの漂流の末に流れついたと考えられる遺体とは違い、ここでは信仰の対象として遺体を祀(まつ)ったと思われます。
中甫洞穴を出ると目の前をクロマダラソテツシジミが飛んでいき、葉っぱに止まりました。この蝶は近年になって沖永良部島に入って来たものなので、縄文時代にはいなかったはずです。縄文時代から現代に戻れたようです。
見たところ大規模な調査は終了しているようなのでもっと詳しく調べれば沖永良部島の人々のルーツが分かるかもしれません。もうすこし展示の工夫をしてたくさんの人に見てもらえるといいなと思いました。
実は同じような洞穴は沖縄本島南部にもあります。ガンガラ―の谷と名付けられ、約1万8000年前に湊川人(みなとがわじん)と名前がつけられた古代人の調査が続く場所の横を森の中の散策コースの一部として展示公開しながら現在も調査が続いています。
アクセス
名前:中甫洞穴(なかふどうけつ)
住所:鹿児島県大島郡知名町赤嶺
和泊港から 車で約30分