スミナガシ(墨流)学名: Dichorragia nesimachus okinawaensis (Shimagami, 1986)奄美・沖縄亜種
Asian constable butterfly which lives in Okinawa. Please click translation function on the upper right side of the screen.
本州でよく見かける生き物はヤンバル(沖縄北部)では亜種として存在しているものも多いのですが、いざ探すとなかなか見つからないことが多いです。スミナガシも探し始めて3年目でやっと国頭村で撮影することができました。(下写真4枚成虫の姿のもの)
スミナガシ(墨流)
学名:Dichorragia nesimachus okinawaensis(Shimagami, 1986)奄美・沖縄亜種
タテハチョウ科スミナガシ属
和名の由来は墨(すみ)を流したような模様があること、また英名(Constable butterfly)の由来は成虫の雄は縄張り意識が強く、同じリュウキュウアワブキを食草(しょくそう)とするアオバセセリを飛びあがって追い払う警戒心の強いところから名前が付きました(Constableは巡査の意味)。
スミナガシは日本からヒマラヤまでを含む東南アジアに生息しています。日本にいるスミナガシは上記の奄美、沖縄亜種の他にもいて、本州から屋久島まで生息する本土亜種 D. n. nesiotes (Fruhstorfer, 1903) と八重山諸島にいる八重山亜種 D. n. ishigakianus Shirozu, 1952の3種類います。
幼虫はアワブキ科のアワブキ、ヤンバルアワブキ、ヤマビワなどを食草とし、褐色でオオムラサキやゴマダラチョウの幼虫と同様に頭部に2本の立派な角を持っています。蛹も褐色で、虫喰い痕のような模様がついた葉脈そっくりの枯れ葉に擬態しています。
コノハチョウの様に花の蜜よりも樹液や熟した果実、動物の糞などにやって来て汁を吸います。