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地球のエネルギーのすごさを感じられるバリバリ岩【南大東島】

2019年7月26日

 

Baribariiwa-rock that stands for crustal movement☆Travel Information Minamidaitoujima-island (Okinawa’s remote-island). Please click translation function on the upper right side of the screen.

 

 

大東諸島とは

沖縄本島から東に約340㎞離れた所にある大東諸島(北大東島、南大東島、沖大東島)は他の大陸と一度も陸続きになったことがないので地質学的にも沖縄本島と異なっています。言い換えれば植物は鳥や風によって運ばれてきたものだけで、生き物は空を飛んできたか海を渡って来たものしかおらず、長らく陸の孤島として独自の進化を遂げ続けてきたのです。

 

大東諸島の成り立ち

その起源は今から約4800万年前で、現在のニューギニア諸島付近で火山が噴火し、島の原型が誕生しました。フィリピン海プレートに乗って北上を続けていた島は、約4200万年前に沈下し海に沈みました。沈むのと同時にサンゴ礁の堆積物が積み重なり続けて、リーフ(環礁)を作りました。海の中で約4000万年前に二つの頂上が分かれました。その時に北大東島と南大東島の原型ができたのですがその間には1000~2000mほどの水深があると言われています。その後約600万年前にプレートの運動が西方に変化します。この方向転換で透明度が高く光合成しやすい温暖な気候に変化した為にサンゴ礁が成長にしやすい環境に変わりました。(上の図は北大東村公式ホームページよりお借りしました。)

 

隆起環礁(りゅうきかんしょう)

元々リング状(環礁)にサンゴ礁が積み重なっていた土地が隆起した為、海岸付近の標高が最も高く内陸に進むほど島の中央が窪んで低くなる皿状の形をした島になりました(下の図参照)。これは典型的な隆起環礁として世界の地形学の教科書で説明モデルにもなっています。(以下の図は北大東村公式ホームページよりお借りしました。)

ちなみに南北大東島から太平洋側に約100㎞離れている沖大東島(ラサ島)も同じプレートに乗って隆起した島です。三つの島は現在もなお一年間に約5cm~7㎝ずつ沖縄本島へと近づいています。北大東島、南大東島は有人島ですが、沖大東島は無人島でありラサ工業の私有地です。戦前はリン鉱石を採掘し、人口も数千人いましたが敗戦後は無人島になり、米軍による射爆撃訓練に使われていた歴史があります。

 

南大東島のバリバリ岩

フィリピン海プレートに乗って今も移動し続けている南大東島には、それを証明している場所があります。諸説ありますが南大東島は三つに分断されるような力が働いており、地殻変動の影響で地層に歪みができて巨大な岩盤の真ん中が割れて人1人が通れる道ができた場所があります。島の人はこの場所を「バリバリ岩」と名付けました。道の両端にそびえる岩壁は、見上げると高くすごい迫力です。南大東島に来た研究者によるとこの「バリバリ岩」以外にもいくつか同じようなエネルギーが働いて岩盤が割れた場所があるそうです。

バリバリ岩 南大東島
バリバリ岩 南大東島
バリバリ岩 南大東島
バリバリ岩 南大東島

 

「バリバリ岩」の道の真ん中には南大東村の木であるダイトウビロウが一本高く伸びています。

 

バリバリ岩 南大東島
バリバリ岩 南大東島

 

道の真ん中に生えているダイトウビロウが高すぎてうまく写真がとれなかったので入り口付近に生えていたダイトウビロウを撮影したのが下写真です。

ダイトウビロウ(大東枇榔)学名:Livistona chinensis var.amanoi 南大東島
ダイトウビロウ(大東枇榔)学名:Livistona chinensis var.amanoi
南大東島

 

割れた岩盤は大きく入り口から奥までの距離はかなりあります。さらに奥に進んでいくと階段や拝所があります。どうやら戦時中は弾薬庫として使われていたそうです。

バリバリ岩 南大東島
バリバリ岩 南大東島

 

この島特有のレインボーストーンも見られました。

レインボーストーン 南大東島

 

 

ホームページ

 

アクセス

名前:バリバリ岩
住所:沖縄県島尻郡南大東村北 

北港から 車で約12分

 

2019年7月26日

Posted by hana