第29回はり師きゅう師国家試験(問題137~141)東洋医学臨床論のざっくりとした解説付き
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第29回はり師きゅう師国家試験(問題137~141)
第29回はり師きゅう師国家試験問題(問題137~141)東洋医学臨床論をクイズ形式にしたものと一問一答(ざっくりとした解説付き)です。
クイズ形式(問題137~141)
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問題と解答一覧
【問題137】 次の文で示す症例の原因となる筋への治療穴として最も適切なのはどれか。
「13歳の男子。サッカーをしており、最近になり膝前下部の運動時痛と腫脹が認められた。」
1.髀 関
2.箕 門
3.豊 隆
4.三陰交
【正解・解説】2
膝前下部の運動時痛と腫脹からオスグッド病が疑われ、大腿直筋(大腿四頭筋)へのアプローチが有効と思われる。
2.髀 関(胃経)→大腿直筋、縫工筋、大腿筋膜張筋
【その他の選択肢】
2.箕 門(脾経) → 縫工筋・長内転筋
3.豊 隆(胃経) →前脛骨筋・長趾伸筋
4.三陰交(脾経)→後脛骨筋・長趾屈筋
【問題138】スポーツ障害と罹患筋に対する局所治療穴の組合せで適切なのはどれか。
1.シンスプリント ———— 三陰交
2.ジャンパー膝 ————— 足三里
3.フォアハンドテニス肘 — 曲 池
4.野球肩 ーーーーーーーー 雲 門
【解答・解説】1
1.シンスプリント ———— 三陰交
【その他の選択肢】
2.ジャンパー膝 ————— 髀 関 (大腿直筋)
3.バックハンドテニス肘 — 曲 池 (上腕外側上顆炎)
4.野球肩 ーーーーーーーー 秉 風 (棘上筋)
【問題139】次の文で示す患者の病証に対し、八脈交会穴の配穴に基づき、手関節近傍の経穴に刺鍼した。もう一か所の刺鍼部位として最も適切なのはどれか。
「50 歳の男性。主訴は上腹部痛。胸やけと悪心もある。」
1.足内側、第 1 中足骨底内側の遠位陥凹部
2.足内側、内果尖の下方 1 寸
3.足背、第 4 ・第 5 中足骨底接合部の遠位
4.足外側、外果尖の直下
【解答・解説】1
1.足内側、第 1 中足骨底内側の遠位陥凹部 →公孫
八脈交会穴の配穴に基づき、手関節近傍の経穴に刺鍼した。
→内関(陰維脈)ー公孫(衝脈)
【その他の選択肢】
2.足内側、内果尖の下方 1 寸 →腎経・照海
3.足背、第 4 ・第 5 中足骨底接合部の遠位 →胆経・足臨泣
4.足外側、外果尖の直下 →膀胱経・申脈
【問題140】脾の運化作用を介して湿を除くことにより治療できる痛みはどれか。
1.脹 痛
2.重 痛
3.刺 痛
4.隠 痛
【解答・解説】2
2.重 痛 →痰湿
【その他の選択肢】
1.脹 痛 →気滞
3.刺 痛 →瘀血
4.隠 痛 →虚証
【問題141】次の文で示す患者に対し、八会穴を用いて治療を行う場合、膈兪とともに 選穴するのはどれか。
「47 歳の女性。 2 か月前からめまいがあり、頭部 MRI 検査では異常はなかっ た。疲れやすく、風邪を引きやすい。爪の色が薄く、経血量の減少がある。舌は 淡、脈は弱を認める。」
1.大 杼
2.膻 中
3.陽陵泉
4.懸 鍾
【解答・解説】2
2.膻 中 →気会
八会穴で膈兪は血会となる。また、問題文からは以下が推測できる。
めまいがあり、頭部 MRI 検査では異常はなかった。
疲れやすく、風邪を引きやすい。→気虚
爪の色が薄く、経血量の減少がある。→血虚
舌は淡、脈は弱を認める。→虚証
【その他の選択肢】
八会穴ではそれぞれ
1.大 杼 →骨会
3.陽陵泉 →筋会
4.懸 鍾 →髄会