奇跡の鍾乳洞をケイビング☆洞窟探検ツアー【沖永良部島】
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Caving Tour that explore natural caves in Okinoerabujima-island (Remote-island near Okinawa). Please click translation function on the upper right side of the screen.
鍾乳洞の島
沖永良部島は、180万年前からサンゴの死骸などが海底に堆積して石灰岩となり、その後海水面が下がって姿を現した島です。沖永良部島は石灰岩でできており、この石灰岩を雨や波がゆっくりと溶かし、鍾乳洞をたくさん作り上げました。その数は大小合わせて200とも300とも言われています。
島の暮らしと鍾乳洞の関係
川がない沖永良部島では鍾乳洞は雨水を貯蔵してくれる洞窟として機能し、島の人に飲み水を提供してくれました【暗川(くらごう)とよばれています】。また鍾乳洞の中は温度が一定なのでその上に家を建てて、鍾乳洞を貯蔵庫として使っていました。昔の沖永良部島の人たちは一家に一個の鍾乳洞を持っていたとも言われています。島に水道や電気が引かれるようになると倉庫としては使わなくなり、ほとんどの家では鍾乳洞の入り口を埋めてしまったそうです。
鍾乳洞を再び活用
ところが2010年に沖永良部島観光協会が島にたくさんある鍾乳洞を活かそうと洞窟王の異名を持つ吉田勝次さんに洞窟ガイドの育成を頼んだところから、観光としてのこの島のcaving(ケービング)が誕生しました。鍾乳洞は今度は観光として島の人の生活を助けてくれることになりました。
総延長日本2位の長さの大山水鏡洞
大山水鏡洞(おおやますいきょうどう)は沖永良部島で一番高い大山の東から海へと向かう鍾乳洞で、総延長が日本2位の長さを誇る鍾乳洞です。鍾乳洞内は照明も設置されておらず、真っ暗闇の世界なので頭にかぶったヘルメットと手元のライトの2つだけが頼りです。しかし、ケービングではガイドさんが足元や目の前を照らしてくれるので怖くありませんし、この真っ暗闇の世界こそが美しい地底湖を浮かび上がらせてくれます。(下写真)
沖永良部島の鍾乳洞には個人で入ることはできません(過去に事故が起こったため)ので、ツアーを申し込みます。
大山水鏡洞の一部を洞窟探検するコースはいろいろあるのですが、ケービング協会に申し込んで利用する場合、初めての人は洞窟探検ツアー(1人/16,000円)か大蛇洞(1人/16,000円)のツアーに参加することができます。
私はケービング協会の事務所のすぐ近くにあるおきえらぶフローラルホテルに泊まっていたので、参加当日はまず、ホテルから水着を服の下に着て行きました。ちなみに今回はウエットスーツを着る事が分かっていたのでセパレートタイプの水着にしました。事務所でケービングについての説明を受けてから、つなぎに着替え、ヘルメットも装着したらいざ出発です。
鍾乳洞の入り口
畑を横に見ながら移動、車を道路わきに停めたら冷房のきいた車から降ります。
ウエットスーツを着込んでいるのでかなり暑いですが草むらに分け入っていきます。奥にはドリーネと呼ばれるすり鉢状になっている地形の上にぽっかり空いた穴があってそれが鍾乳洞への入り口です。自分達では絶対に見つけられない場所です。鍾乳洞に入るとちょうどいい温度でした。
頭のライトと点灯させたらガイドさんについてどんどん進んでいきます。ガイドさんはその間も写真をとってくれます。(もちろん自分でも防水カメラを持っていれば撮影可能です)
珍しい鍾乳石
鍾乳石の一種でケイブパールと呼ばれるものを見る事ができます。ツルツルでぴかぴかと光るこの石には元になる砂粒や小石があって、その周りに炭酸カルシウムの結晶がくっついて大きくなっていきます。また天井の鍾乳石から落ちるごく少量のしずくによって、地面にくっつかずに丸い石のようになる不思議と奇跡が合わさったものです。(下写真2枚)
また鍾乳石の氷柱石(つららいし)がまるで恐竜の歯のように見える場所があって、ガイドさんがポーズ指導付きの写真撮影をしてくれます。
狭い洞窟
狭い洞窟内を這うように進みます(下写真)
見ている分には絶対通れないと思うような穴でも意外とするりと通ることができます。(下写真)
水はかなり冷たいですが、一回濡れると平気になってきます(下写真)
残念ながら写真がないのですが、5,000年前にはあったと思われる立派なフローストーンもありました。途中でおやつ休憩があるので子供さんでも楽しく行くことができると思います。詳しく書いてしまうと感動が薄くなってしまうので書きませんが、楽しく飽きることなく2時間ほど行ったところでこの絶景が待っていました。
奇跡の透明度を誇るリムプール
最後のゴールである地上に出る穴はスタート地点とそう遠くない場所にあるそうで、ずっと暗闇にいたので太陽の光がまぶしかったです。
ガイドさんは2回目におススメなのは全身が水浸しになる大蛇洞だとおっしゃってたので、次回はそちらにチャレンジしてみたいと思います。他にも狭い穴を潜り抜けて3時間以上かけて行く水連洞や5時間以上かけて行く銀水洞などもありますので徐々にレベルをあげて行きたいと思います。
ホームページ
アクセス
名前:一般社団法人沖永良部島ケイビング協会
住所:鹿児島県大島郡知名町知名284-1
TEL :090-3815-8281
営業時間:9:00~20:00(年中無休)
申込み期限:インターネットでの予約は、ツアー実施希望日の5日前まで。4日前から前日までは電話予約のみ。
開始時間:基本の開始時間は午前9時~と午後 13時~ですが、 そのほかの時間も対応可能。
送迎:沖永良部島内の宿泊施設への送迎あり。
コースによって(細い洞窟内を回るため)体型制限があったり、2回目以降の利用しか回れないコースもありますので詳しくは公式ホームページで確認してください。
おきのえらぶフローラルホテルから 車で約3分。