伊平屋島旅行記(1) 田名神社 念頭平松 クマヤ洞窟 久葉山 伊平屋島灯台
[toc]
沖縄北部の運天港を出発してフェリーで80分、伊平屋島の前泊港が見えてきます。
前泊港の右側に虎頭岩(トラズイワ)が見えてきます。虎の横顔に似ているのが名前の由来。
そして伊平屋島の前泊港に着いてフェリーを降りたら、ターミナルの建物を通り抜けて外に出ます。
目の前には伊平屋島に一軒しかない レンタル伊平屋(0980)46-2090 でレンタカーを借ります(事前予約必須)。
レンタルバイクやレンタサイクルも取り扱っていました。
軽4で4時間以上は一律4000円。野甫港まで引き取り代が500円で計4500円の前払い。
島内のコミュニティバスも一律100円で運行されていますが、私は時間もないのでレンタカーで回りました。
伊平屋島の回り方
田名(ダナ)神社
島についたらまず島の神さまにご挨拶します。
伊平屋灯台まで北上するので一番近い田名(ダナ)神社まで前泊港から車で約10分。
本当の拝所は後岳(クシダケ)の頂上にあるようです。
私たちは鳥居をくぐり、麓(ふもと)でご挨拶させてもらって脇道に逸れてみました。
少し山の中に入って行くと野ヤギの親子と遭遇しました。
私も野ヤギのお母さんもお互いに視線は外さないままじりじりと距離を縮めていきましたが、最後は野ヤギたちが山の中へ行ってしまいました。
山羊たちの後を追って更に山に入って行くとそこには赤い鳥居に小さな祠。
山羊の親子がまるでその存在を教えてくれたかのようでした。
島のシンボル 念頭平松
田名神社から車で約10分走るとこの島のシンボル念頭平松のある「念頭平松公園」へ。
念頭平松は沖縄県指定の天然記念物でもあります。
樹齢およそ260年で沖縄県で二番目に大きい琉球松だそう。
その昔、伊是名島に住む山太築登が兄松という立派な琉球松を盗伐したら
本人や一族にまで天罰がくだり次々に死んでしまったので残った一族が
怒りを鎮めて詫びるために植えたのがこの念頭平松だそう。
伊平屋島の泡盛「平松ロック」の名前の由来になりました。
クマヤ洞窟
そもそも琉球王国の成り立ちなども含めて日本古来の神話とは別だと私は思うんですが、
江戸時代に学者 藤井貞幹が「日本発祥の地は沖縄であり、神武天皇は奥平屋恵で誕生した説」
を唱えてその当時大論争を巻き起こしたそうです。
そもそもクマヤの意味は「籠った(こもった)穴」です。
天照大御神(アマテラスオオミカミ)がお籠もり(おこもり)になった穴がクマヤ洞窟の名前の由来とされていてます。
つまりクマヤ洞窟は天の岩戸です。
ちなみにこの伊平屋島は「てるし(照し)の島」とも呼ばれています。
肝心の洞窟は岩の狭い入口を潜り抜けると開けた空間があってかなり神秘的。
この広い空間があるとは思えない狭い分かりにくいクマヤ洞窟の入口。
天照大御神にちなみ、鏡らしきものが祭られていて伊平屋島や、クマヤ洞窟にスピリチュアルなものを感じる人たちが皆既日食などのイベントを行っているそうです。
ちなみにこのクマヤ洞窟は珪岩質(ケイガンシツ)といって水や風・砂などの力によって侵食された空洞で例が少なく、学術的にも貴重な場所です。
久葉山から伊平屋島灯台へ
クマヤ洞窟の駐車場付近から北を見るとすぐ近くに異様に青々とした植物に覆い尽くされた山があります。
海岸からつづくクバが目に青く白い海岸との対比がきれいです。
久葉(クバ)が一面に青々しげる久葉山は、昔からかなり神聖な場所と位置づけられていたようです。
今でもクマヤ洞窟と一緒にパワースポットとしてめぐる人もいます。
そもそも久葉(クバ)は神様が天から降りてくるときに地上に降りる目印である依り代(よりしろ)にされている神聖な植物です。
だから久葉山には長老の神様がいらっしゃると言われています。
クマヤ洞窟から久葉山の頂上にある沖縄最北端の伊平屋島灯台まで車で10分。
綺麗なドライブコースを走って頂上に着くと、なんとこの時は伊平屋島灯台は閉鎖中でした。
それでも伊平屋島灯台からの下りの景色もなかなか素敵でした。
これで伊平屋島の東側を前泊港から北上してきたのが終わったので今度は南下していきます。